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使用感の無い極薄モグラ記

再開
226 hrk 2006-07-30 04:45 permalink
近藤聡乃個展「てんとう虫のおとむらい」8/5まで。
http://b02-d5.data-hotel.net/~akinobox/exhibition/image/2006.7mizuma/2006.7solo.html

いってきました。目玉は新作のアニメーション「てんとう虫のおとむらい」。本当に凄い!ラウル・セルヴェに並ぶ美しさとそれを超える妖しさをたたえた作品。DVDとかビデオでコマ送りでゆっくり見たい作品なんですけど、DVDは15エディションで非常に高くてとても買えませんでした。非常に好きな作家さんなので作品購入もやむなし(しかも人生初だな、美術品買うの)と思って行ったんだけどね。でもキャンバスの作品は全部売れてました。オープニングに行くくらいじゃないと買えないのかな〜

職場で親子共々ナラミチが大好き、という人がいて、青森のナラミチ展覧会でカップを箱買いするとかしたとかいう話を聞きまして、そんなに好きなら作品を買えばいいのに(その人の家は商売をやっているので、店に飾れば洒落てるし費用にできるしね)と言ったんですが、その人にはいまいち「作品を買う」という事が理解してもらえなくて、自分としては結構衝撃だったんですが。
最近のナラミチとかの(村上隆系、と言ってしまっていいのか)の作品ってグッズ展開が中心になっちゃって、最早作品を買う、という行為は一部の金のある愛好家を覗くと行為自体が理解されないモノなんですかね。ひょっとして。

とか思ってたんですが、僕の認識も全然甘くて、DVDを美術品として高額で買う、という事が最初全然理解できなかったんです。中途半端に映画サークルとかにいたせいで、DVDには元のフィルム、あるいはデジタルデータのバージョンがあって、その劣化コピーであるという認識があるため、DVDは大量生産されて数千円〜一万円程度で頒布されるものと考えていたんですね。実際今回の個展でも壁に作品の一覧が貼ってあって、「てんとう虫のおとむらい」について約30万、くらいの値段が書いてあったわけですが、それは元のデジタルデータとか、あるいは上映権とか?(だったら破格の安さだけど)の価格と思ってしまって、「(安く頒布する)DVDとかは作られないんですか?」とか聞いてしまって、頓珍漢な質問をしたと恥ずかしくなりました。(10万ジャストくらいでシリアルナンバーついてたら買っちゃったかも)実際ビデオアート系の作品ってDVDとかで販売されているんでしょうか。なんか、やっぱり画質の劣化が許せないなあ…経年劣化でいずれ見れなくなっちゃうし。制作環境のデータファイルそのものを販売、とかだとアリだと思うんですが(まともに再生できるかどうかはともかく、制作環境のソフトがあれば制作過程も絵画作品の筆跡を辿る様に見る事ができるし)。それかわざわざフィルムに焼くとか。

展示は非常に良かったです。壁一面にボタン柄になっていて、(ところどころてんとう虫が混じってる)最初に入り口の小さい窓からそれが見えた時のわくわくする感じとか、キャンバスの作品もどれも妖しくてよかった。上映機材がいまいち安っぽかったのが残念でしたが、作品が素晴らしいので良かった事にします。作家さんともお話しできて感激しました。それで舞い上がっちゃって帰りはぼうっとしていて、切符を買い間違えたりホームを間違えたり、糸谷君と一緒に行ったんですけど、一人で行ってたら家に辿り着けなかったんじゃないかという状態でした。
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